第10回 受賞作品

最優秀賞

『いつかのねこ』金澤 恵美
画材: 水彩色鉛筆、水彩絵の具、色鉛筆

お母さんを探しに島に着いた子ねこは道中.さまざまな出来事に出会います。
ある日.うさぎの親子に出会った.子ねこ。
うさぎの.お母さんに作ってもらった.あたたかいごちそうに.子ねこは.いっそうお母さんが.こいしくなりました。
「はやく.お母さんに会いたい!」
さて.子ねこは.お母さんに会えるのでしょうか。

 

優秀賞

『ねーねーのしっぽ』はやし ますみ
画材:リキテックス、色鉛筆、コンテ

ねーねーは とても 大きな おたまじゃくしだったので
さぞかし 立派な かえるに なるだろうと みんな 楽しみにしていました。
けれど 夏がきても ねーねーは かえるに なることは ありませんでした。
カエルに なるために 大事な 尻尾を 切ってしまうことに なった夜
ねーねーは みどりが池を 出て行きます。
ねーねーみたいに 大きな おたまじゃくしも どこかに いるはずです。

 

『フレンのおはなし』バーサンスレン・ボロルマー Bolormaa Baasansuren
文/ イチンノロブ・ガンバートル 訳/津田紀子
画材: ガッシュ

ベフの家の馬フレンは、とっくの昔に競馬を引退した老馬だが、今年のナーダムの競馬訓練に毎日のようにやってくる。ベフとおじいさんは、そんなフレンが気になってならない。訓練で疲れ果てたフレンを見て、おじいさんは「もうやめろ」と言い、その日からフレンは訓練に来なくなった。ところがナーダム当日、会場にフレンが現れた。おじいさんは出場の準備を整えて送り出す。フレンは見事3位でゴールするが、そのまま倒れて息絶える。

 

入選

『あさのおがわ』 西尾佳菜

「ん~?なんの音?」ある朝、あさちゃんはサラサラという音で目をさましました。なにもなかった家のそばに、小川ができていたのです。「いったい、どこから流れてくるのかな?」あさちゃんは、小川をたどっていくことにしました。

 

『おなかのなか』太田 美奈子 画材 水彩絵の具

広い大草原に、ある日ぽつんと、お砂糖が落ちていました。そこへアリがやって来て、その次は、芋虫がやって来て、またその次は・・・。
やがて日が暮れて、農家の夫婦が畑仕事を終えて帰る途中、1頭のクマが倒れていました。クマは、おなかがいっぱいで、苦しくて動けないのでした。
夫婦は、クマのおなかを切って中身を出してみることにしました。そうしたら、中から・・・!?。

 

『うらにわのねこがはるをうたう』ゆきいろ 画材 ケント紙・アクリル・墨

ナーオン ナーオン
あのこは どこで
うたっているの
うみを こえて
かぜに のって
きょうも どこかで
きこえる はなうた

 

特別賞

『そこは、僕の知らない家だった。』浦上 和久 画材 アクリル

大切な場所が 少しずつ 姿を変えてゆく。
今ここに在る日常も いつかは終わり 決してあの頃には戻らない。
変わりゆく 限りある時間の中に存在するこの家と 僕は 向き合う。

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