「９歳のとき、在モンゴル日本大使館による絵のコンクールで優勝し、はじめて日本を訪れました。そのときから日本に心ひかれ、日本が大好きになりました。このコンクールは、私の人生に大きな橋をかけてくれたと思います。夫のガンバートルも、1994年、画家である父のイチンノロブが新潟県で展覧会をしたことをきっかけに、日本の友人たちが毎年モンゴルを訪れるようになり、日本を身近に感じ日本人との交流を楽しむようになりました。私たちが日本で絵本の創作活動をはじめて、今年で15年目を迎えます。草が風にそよぐ音を聞きながら育った私たちは、波の音に耳をすませて絵本をつくっています。」

バーサンスレン・ボロルマー
イチンノロブ・ガンバートル

日本を拠点に共同で絵本を創作している夫婦。ともにモンゴル文化芸術大学卒、日本の文教大学で絵本を学ぶ。日本の野間国際絵本原画コンクールグランプリ、イタリアのボローニャ国際絵本原画展入選（ボロルマー）。「モンゴル大草原800年」（福音館書店）、「バートルのこころのはな」（小学館）、「ゴナンとかいぶつ」（偕成社）、「空とぶ馬と七人のきょうだい」（あかつき教育図書）、「ゾウとネズミ」（童心社）など30冊あまりの本、紙芝居を日本、モンゴル、中国、台湾、韓国、フランス、スウェーデン、デンマーク、カナダ、ベネズエラで出版。「トヤのひっこし」（福音館書店）は、厚生労働省社会保障審議会による特別推薦児童福祉文化財に選出された。