NEW 第22回ピンポイント絵本コンペ結果発表

22回ピンポイント絵本コンペ結果発表

審査員: 千葉美香/土井章史/川端誠/西須由紀

今年は応募総数221作品でした。昨年に続き緊急事態宣言下での開催となりましたが、ご協力いただきました参加者のみなさま、審査員の方々に感謝申し上げます。ありがとうございました。

受賞展は6月28日月曜日から3週間に渡り開催予定です。また応募作品を対象とした絵本講評のワークショップをオンライン開催する予定です(7月予定)。今後の予定につきましては準備が整い次第HPに掲載させていただきます。

第22回ピンポイント絵本コンペ受賞展 2021年6月28日(月)~7月16日(金)

12:00~19:00  初日は14:00~19:00 土日休み 展覧会詳細はこちら

最優秀賞 1名
『はるとスミレ Haru and Viola』eto
優秀賞 2名
『ががががっこう』にしもと まゆこ
『パパのおむかえ』田中 ちはる
入選 3名
『かっぱまきください!!』まつなが もえ
『こめつぶたちのおはなし』たきざわ かな
『おやゆびのゆびくんとゆびびちゃん』よし

第3次選考通過者までの発表はこちらから

審査員講評

(審査員、右から川端誠、土井章史、西須由紀、千葉美香)

裏表紙が描かれていないのが多かったですが、裏表紙も絵本の大事な画面なので必ず描きましょう。中央の綴じ目のノドは絵本表現で一番大切です。これで左右のページが出来て絵本の絵に時間経過が生まれます。原画にはノドがありませんが、大事なものを真ん中に描いて、ノドでばっさりというのが多かったです。綴じたらノドが出来ることを考えて画面構成しましょう。左右どちらのページに描くのかとても大事です。自分探しの話が今回多かったです。それと現実から急にナンセンスになるもの、不思議なキャラクターものなど、どれも絵本作りを自分の中で楽しんで(苦しいでしょうが)いるように感じました。自分の中で終わってはいけません。やはり読者が見るものですから、読者が見たらどう見えるかというのが肝心です。読者の上をいくようなものを考えてください。よく編集者が最初の読者だなんて言いますが、そうではありません。作者こそ最初の読者なのですよ。(川端誠)

力作揃い!びっくりしました。だからもったいないとも思いました。ちゃんと子どものエンターテイメントとして絵本を理解した上で表現すべきだと思うのです。小学生くらいになると、彼らは時代のなかに入って行きます。絵本以外にいろいろな面白いものが待っているのです。講評「はるとスミレ」(リソグラフ)の手法にやられました。美しい。女の子の目の表情(白目)気になりました。「ががががっこう」絵がわかりやすくシャープですばらしや。幼稚園児の話にしてほしい。「パパのおむかえ」楽しい絵!ちゃんと子どものエンターテイメントよ!すばらしや!「かっぱまきください」これも子どものエンターテイメント。絵にあとひとつかふたつおもしろいこだわりがあるとうれしい。「おやゆびのゆびくんとゆびびちゃん」絵はおもしろい。ちょっとついていくには、大変だった。もっと体に直接ひびく展開を期待します。「こめつぶたちのはなし」絵!もうひと塗りかふた塗り、こだわりがほしい。話ももうすこしかな?ダイナミックな展開を期待します。今回はもれてしまったが、坪井奏さんの絵にとてもひかれる。アイデアもおもしろいとおもいます。(土井章史)

200以上の作品、それぞれ楽しく拝見しました。子どもは1日ごとにどんどん成長していきます。理解できることも楽しみ方も、どんどん変わっていくでしょう。いくつになっても楽しめる「絵本」ですが、描くときには対象年齢というものを少し意識するといいでしょう。同じ作品でも読むときの年齢によって、楽しみ方が違うということもありますけどね。また、大人が、これならおもしろいだろうと思って描いたものと、子どもと同じ目線で描かれたものは違います。なので、自己満足ではなく、ほんとに自分がおもしろがって描いている作品は、元気があるなあと感じました。でもその次には、言いたいことが表現できているかなとか、ストーリのある場合は、起承転結がちゃんとあるかななど、作品をよりよいものにしていくことを考えることが大事。限られたページ数の中で作り上げていく絵本は奥が深いです。もう一つ、読む人によって様々感想が違うんだということも再認識しました。なので可能性は計り知れません! みなさん描き続けてくださいね。(千葉美香)

昨年につづきコロナ禍での募集にもかかわらず、221点もの作品が届きました。この大変な時期の制作、応募に心より感謝申し上げます。不安な世相を吹っ飛ばしてくれそうな絵本熱にあふれた作品は、私たちに多くの期待を与えてくれました。読者を喜ばせる究極のエンターテイメントは、実は作者がいかに自分自身を楽しんで制作するかにかかっています。最優秀賞etoさんの『はるとスミレ』は、鉛筆、photoshop、アクリル、リソグラフを用いたミクストメディアの技法。その柔らかな色彩、温かい触感はなんとも心地よく、その物語は夢舞台のよう。画面の隅々まで、余すところなく作者の慈しみが滲みでたからこその受賞でした。便利なツールは、作業時間を短縮し、効率のよい作業を実現しますが、時として没個性の危険も孕んでいます。少し遠回りでも自分らしさを最大限に生かせる表現に、ぜひ挑んで欲しい!と思いました。(西須由紀)

 

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