ワークショップリポート 2018  銅版画/木版画/製本
レポート:鈴木真実さん

銅版画 講師:水上多摩江

以前から体験したかった銅版画。スタートからワクワクして臨みました。講師が一人一人の下描きを見て下さり、参加者の質問や仕上がりイメージに応じながら、ドライポイントがいいか、エッチングがいいか、それぞれの絵の良さを活かす様にアドバイスをして下さいました。
私はエッチングのみにしましたが、コーティングされた銅板にニードルでひっかく作業は想像以上に軽く、鉛筆よりもサラサラ描ける印象でした。ただ、銅版画の場合はちょっとした点も拾ってしまうと伺ったので、緊張感は最後まであった様に思います。
インクをのせる作業は、ひっかいた線にしっかりインクを入れなくては行けません。でも、インクを銅版の上にのせ過ぎると、後で余分なインクを拭き取るのが大変になるので、多少のコツが必要とのこと。そこは講師がそれぞれに見本を見せて下さり、ポイントを丁寧に教えてくれたので楽しい作業になりました。
プレス機からでてきた作品と対面した時は感動でした。細い線も点も、全て絵になって出て来たその繊細さにびっくり!銅版画の美しさを改めて知りました。参加者の皆さんが、妥協することなく情熱を持って制作されていたのも印象に残りました。私もまた機会があれば挑戦したいです。

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エッチングで版を彫る作業、刷る作業と分けて行います。神経を使います。

木版画 講師:山口マオ

今回の参加者は、ある程度の経験者と、私の様に小学校の図工以来という、ほぼ初心者が混ざっていました。
木版画は、彫ったところが白くなる。多色刷りにするなら、この線を残して、ここは彫って、、、。慣れない作業に私の頭の中は混乱していましたが、各々が描いてきた下描きを元に、講師が一人ずつどのような作品にしたいかをじっくり聞いてくれ、丁寧に仕上がりにむけて彫り方を教えて下さったので、安心して進められました。一旦彫りだすと、部屋の中はし〜んと静かになりました。みんな彫るのに必死です。時々「あっ」「やっちゃった、、」と、聞こえてくるのが面白かったです。
刷りは、講師が細かい色味まで要望に応じながら、まずは見本をみせて下さいました。いくつかの版が合わさって、一つの絵が現れたときの歓声は大きかったです。嬉しかった! その後自分で刷るとなかなか難しいものはありましたが、それも“味”になるような木版画、とても楽しい時間でした。
小学校の時から木版画に苦手意識を持っていたのですが、帰宅してからさっそく彫刻刀を探してしまった私です。

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考えながら彫り進めるのは大変ですが、頑張った分だけすてきな作品に仕上がりました

製本 講師:小井戸幸子
レポート:ギャラリースタッフ

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ハガキサイズの中綴じ製本2冊を作りました。
ハードカバーの表紙には、和紙などをコラージュしたりしてスタイリッシュな1冊にもなります。

実はピンポイントワークショップの歴史は、製本が始まり。講師の小井戸幸子さんが展覧会でご自身の手製本を何冊か出品されていたのをみたのがきっかけでした。手数をかけた少部数の本は、大量に放出される商業出版の本にはない魅力があります。紙を折り、糸で綴じる。簡単なようでいて、とても細やかな作業です。装丁デザインを長くしていたけれど、手製本を体験をして本という個体のイメージが変わったという方もいましたっけ。今年で一区切り製本ワークショップは幕を閉じます。小井戸さんには、20年の長きに渡り講師を続けてくださったことに心より感謝します。